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笑いの詩学


HP鰐組掲載
甲田四郎詩集 小野十三郎受賞詩集=陣場金次郎洋品店の夏・抄 九十九菓子店の夫婦・抄 冬の薄日の怒りうどん・抄
甲田四郎の<笑いの詩学、茶うけの哲学>をおたのしみください。



HP『鰐組』

Author:Sichi-Ri

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●作品募集中 詳細は上記リンク『鰐組』<作品募集>をごらんください。



カラスウリはなぜ熟したふりをするのか
karasuC29.jpg



カラスウリは、からすもくわねえ。

真っ赤に実って、うまそうに見えるけれど、見かけだおしとはこのことで、
中身がない。

中身がないから、軽い。

中身がない、ということの代表みたいにいわれるピーマンだって、
皮の部分が、まあ、いわば、中身。十分に歯ごたえのあるものだ。

カラスウリときたら、熟したように見えて、皮はかさかさ、そして非常に薄い。
ちょうど、紙ふうせんなのだ。
しかも、指で押せば空気がすぐ抜けて、かの詩人の詩みたいに、
「もっと高く」
と、打ち上げられもしない。

皮を破れば、数個の種と、じめっとした少しばかりの繊維。
からっぽとしかいいようがない、それだけだのもの。

カラスウリの花は、夜に咲く花だ。
おれは、そんなことから、
こいつら、昼の光をからっぽの袋にためこんで、
夜になると、森に赤い灯をともしているんじゃねえかと、
あやしんでいる。
2008.12.29 龍ケ崎市別所町

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