散歩と物件

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  なつかしくもル・クレジオがいうところの物質的恍惚は、ぼくらにわずかでも理性を与えてくれたが、いまここでは理性のない自己満足的恍惚に足をもつれさせつつ、ぼくら自身が現実からフェードアウトしていくほかない。

 
 イヌと彼女をつなぐリードは市の条例の文脈につらなるものである。
 けれども、彼女自身はイヌのように従順であるはずもない。幻想的物件にはいたって寛大ながら、事実に反する物件には必要以上に不快感をあらわにする。
 にもかかわらず、事実と幻想を彼女はしばしば混同する。地平の果てまでじぶんの庭、とおもいこむなど朝めし前だ。

 
 ところで、条例につらなるイヌを見やれば、こちらははるかに現実的であり、かれらこそ存在感あふれる勢いで散歩する人種である。
 とうぜんながら、かれらもまた、しばしば犬の恍惚に酔いしれ、かつ、条文、規則、慣例等々、杓子定規の顔つきをくずさず、他者に向かってうしろの片足をあげるのを得意とする。


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